人と話すこと

はじめに

ドイツの備忘録を残そうと文章を考えていると、いつの間にか苦労自慢みたいになってしまう。

そんなつもりは無いんだけど、私の性格なのか、楽しかったこともたくさんあるはずなのに、

思い出すことは辛かったり、きつかったことが多くて。

面白おかしく伝える文章力があればなあ。

自慢するつもりは無いんだけど、不快にさせてしまったらすみません。

また、ドイツに渡ってから順を追って書くほうが分かりやすいかもしれませんが、

思いついた時にそのまま綴りたいので、順不同でお届けしていきます。

2017年1月、あるフローリストの元で働きたくて、日本人がほぼ住んでいない田舎の町に引っ越した。

近郊の街に出るのでさえ電車で1時間弱かかるような田舎の町だった。

住んでいた2年間で偶然出会った日本人は年配の女性1人。3回程お店の前で立ち話をした程度。

ミュンヘンにいる頃から、できるだけドイツ人と時間を共にしようと、積極的に日本人の友人をつくることはなかったし、

憧れていたお店で働けることの充実感で、寂しさはそれほど感じないだろうと思っていた。

が。

週6日働き、もちろん同僚と話してはいたけれど、

唯一のお休みの日曜日も、たまに同僚と遊びにでる程度。

季節によっては近所に放牧されていた羊や、草原を眺めて過ごす日々。そう、ひとりで。

ドイツ語がすごい上手で冗談をたくさん言えたらよかったんだけど、

私の語学力では時々ボケれる程度。

皆テンションが上がって、面白い話をするときは笑いながら早口で話すもんだから

一番肝心なところが何言ってるか分からない。

でも聞き直すと水を差しちゃうから笑って誤魔化したりして。(これが結構孤独を感じる)

そんな日々が続くと、自分でも予想していた以上にストレスが発散できなくて。

ズンバ教室に行って踊って筋トレしたり(おかげで痩せた)

ネットラジオを一日中流してどこかの知らない人達と繋がっている気になったり

私なりにストレスを減らす工夫はした。

それでもやっぱり満たされることはなく、

とにかく日本語が話したい。誰かと思いっきりくだらない話をして笑いたい。

その想いは日に日に募り、日本の友達に時間を合わせてもらってLINE電話。

(電話に付き合ってくれたみんな。あの時は時間をくれてありがとう。)

それも友達の時間を奪ったんじゃないかって、話した後に少し罪悪感を感じてしまったり。

あの当時は、家族と一緒に来れる駐在の方々が本当に羨ましかったな。

どうして今当時のことを思い出したかというと、

サントリーのCMを見たから。

コロナ禍でみんなが気付いたこと。

人と話すって楽しい

本当にそうだよな~!!!!!!

今は夫がいるので、以前の様にストレスが溜まることはないけど、

誰かと話せない環境って、本当につらいよな。

インターネットが発達した時代でよかったよね。

リモートで働けたり、友達と話せたりするんだもん。

くだらない話をして、笑うことって本当に大事だよな。

当時の私の感情を、今たくさんの人が様々な言葉で表現している。

どの言葉もすごく心に刺さって。昔の感情がよみがえってきた。

でもこの感情も、あと数年、数十年したら忘れていくんだろうな。

誰かが近くにいて、話せることって当たり前じゃない。有難いこと。

いつかまた、その感謝が薄れたとき、このブログを読んで思い出そう。

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